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エプロン

2020.09.05 Sat


ただ1度だけでいいから






ぎゅうっとして欲しくて






エプロンの裾を引っ張った






「ねぇ、ぎゅうして」






母の怒りに触れた女の子は






意識が薄れるほど罰を受け






裸足のまま外に放り出された






足の裏に感じる冷たい地面と






砂利を感じながらふらふらと彷徨う






身体中が冷えきり感覚が鈍る頃






どこからかいい匂いがする






みんな何食べてるのかな






お腹すいたな






口の中に感じる鉄の味






止まらない嗚咽






夜が明ける頃






薄暗い部屋に






落ちて砕けたガラス片






鈍く痛む身体を






何度も何度も切り裂いた






痛みを痛みでなぐさめた






抵抗しなければ






痛みなど感じない






我慢すれば






痛みなど感じない






痛みは






痛みでしか癒せない







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白い箱

2020.08.29 Sat


白い壁に白い布






銀縁の窓に曇り空






廊下から皮の踏む音






ゆっくりドアが開く






監視カメラには布がかかり






大きな身体がかぶさってくる






ベッドの金具が小刻みに動く音






ドアが閉まり静まる部屋






はだけた肌を風が撫でていく






裸足で感じる床の冷たさ






洗面台に立ち






小さく鼻歌を口ずさみながら






赤い海が揺れている






キラキラと光る






とても綺麗な赤くて黒い海






苦しみも哀しみも虚しさも






ゆっくり混ざっていく






無になれれば






何も感じなくていい






苦しまなくていい






悲しまなくていいのよ






赤い海には嘘も裏切りもない






汚れなきもの






私が私である真実が見える







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2020.07.10 Fri


月の明かりが照らすのは







屈辱とカミソリ







苦しみの連鎖は輪廻する







手首を流れる黒い雨で







身体を洗いましょう







苦しみも絶望も屈辱も







息を止めて耐えましょう







壊れた手首と







黒い雨



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オルゴール

2020.07.10 Fri


オルゴールの音色に合わせて







回るガラス人形







今日も独り







言いたい事も言えないまま







涙も枯れ果て







虚しく踊り続ける







キラキラした君達を







睨みつけながら



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2020.07.10 Fri


雨に打たれて







雨に濡れる







雨に混じって







赤く染まる







哀しみも虚しさも







全て流れて







溢れていく







ねじ伏せられて







墜ちていく







何も感じない







虚無と雨



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